冬トレの成果が見え始めてきた

今日は実践さながらの練習に取り組んだ。
冬トレを通して投手陣を集中指導してきたが、打者が打席に立っても大きくフォームを崩すことなく良く腕が振れていた。
冬トレで地道に毎日取り組んできたフォームの改造と体力・筋力強化の成果を垣間見ることができて嬉しかった。

しかし、指導者は絶対に高慢になってはいけないことをすぐに戒めた。
実際に試合で投げるとなると、また違ってくる。
相手との駆け引きや試合の流れ、勝敗を強く意識した試合での緊張感など様々な要因が投球に影響を及ぼすからだ。
選手たちには賞賛の声をかけても指導者自身の中では地に足をつけて試合に向けてさらに気を引き締めなければならないと思う。

また、ある程度の成果を上げるとあたかも指導者が自分の力量でやったかのような錯覚に陥ることがある。
決してそうではない。
もちろん、指導者の手ほどきがあったかもしれないが、選手が努力したのだ!
その選手の努力があったからこそ、その選手が良くなったのだ!
自慢の種にはなっても、線を越えて高慢になってはいけない。

ともあれ、冬トレの期間、ほぼ休まずに練習してきた甲斐を感じた今日の練習だった。

吹雪の中でも野球!?

昨日、練習の途中で吹雪が吹き荒れた。
(今回の冬は例年になく雪が降っている。)
雨風吹雪にも負けずに行なうというが、さすがに昨日の吹雪は耐えられる吹雪ではなかった…
視界不良、頭と肩には瞬間で雪が積もった…

さすがに続行不可能、吹雪が吹き荒れ始めてすぐに練習を切り上げることにした…

指導者は、先生がおっしゃるように、いつも一つのことだけを考えずに2つ以上のことを考えなければならない。
どんな時にも歩みを止めることなく突き進めることでチームは強くなる一方、命の危険がある場合には止めなければならない場合もある。
絶えず長所・短所、メリット・デメリット、損・得の両端を考えながら最善の手を打つことができるようにしなければならない。

雨風吹雪にも打ち克つことのできる精神力は兼ね備えたいものだ。
どんな状況・環境下であっても行なうことのできる精神がなければ世界を舞台にして戦うことはできない。
どこを見るかにもよるが、最高の舞台で活躍する選手を育てようと思うならばそれ相応の訓練が必要になる。
そこまでしなければいけないのかと思う人がいるかもしれないが、そこまでしてこそ到達することのできる段階があることは事実だ。

人と違うように良くなろうとするならば、人と違うように行なわなけらばならない。
正直、吹雪の中での野球はもう懲り懲りだが、そういう経験がどこかで生きてくることに間違はないだろう。
(実際、晩秋の大会において、雪の中で試合が決行されたこともあった。少々の雨風吹雪にも屈しない心身を兼ね備える必要があると思う。)

意思疎通、相談、話し合いの重要性

目標に向かってひたむきに練習する中、野球というチームスポーツにおいて非常に重要なことがある。
それはチームの内の意思疎通、相談、話し合いだ。

旧約聖書の箴言15章22節を見てみると、「相はかることがなければ、計画は破れる、はかる者が多ければ、それは必ず成る。」と書かれている。
相はかるとは相談するということだ。
互いに相談しなければ計画したことが上手くいかない、ということだ。
ちなみに韓国語の聖書では의논(相談)と書かれている。(*1)

よく会社などの組織の中ではホウレンソウといって「報告・連絡・相談」を重要視していると思う。
どれだけ互いの意思疎通が上手くいっているかによってその組織の団結力・強度が左右されてくるだろう。

冬トレの期間が明け、試合が始まっていく今この時、様々な実践練習も必須だが、その中で意思疎通、相談、話し合いを繰り返していくことが重要だと思う。
箴言にもある通り、相談がなければ計画したことが上手くいかず、これまで積み重ねてきた冬の練習が台無しになってしまう。
選手間はもちろん、選手と監督・コーチの間も然り、監督とコーチの間も然り、縦横でしっかりと意思疎通ができているのか、相談し、話し合えているのかを点検していきたいと思う。

 

(*1 )의논이 없으면 경영이 무너지고 지략이 많으면 경영이 성립하느니라