自分に合うモノを分別する方法~一度試してみる~

今日、とあるプロ野球選手と遊撃手のスローイングの方法について議論をした。
彼は肘を肩よりも上にあげて弓を引くように手肘を引いてスローイング(以下、スローイング①)するスタイルだったがもう少しコンパクトにテイクバックを取って肘もそれほど高く上げずにスローイング(以下、スローイング②)してはどうかとアドバイスをもらったとのことだった。

スローイングは速さと正確性の相反性を克服していく作業に加え、受け手が捕球しやすいボールの回転を意識しないといけないと思う。
彼はスローイング②を試してみたところ、肘を引かない分だけ速いボールを投げることはできないが、動作自体が速くなるに加えて正確性とボールの回転は良くなった気がするとの感想だった。
ただし、スローイング①を全く使わないというわけではなく、三遊間の深いボールを処理して送球する場合には必要だと思うとのことだった。

私は彼に何かアドバイスを送れるような水準ではないが、スローイングを考察するために役立てられる材料を提供することはできると思い、海外の選手の映像資料を提供した。
スローイングをどうしたらよいかという結論を出すというよりかは、自分に合ったモノを分別できるようにするのがコーチの役割ではないか、と思った。

彼の良いところは一度試してみるという精神だ。
自分に合うモノかどうかは、服を買う時に試着するように、一度試しにやってみたら良い。
トライ&エラーの繰り返しの過程で自分にピッタリ合うモノが見えてくるからだ。
「分別の知恵」は一度試してみるというところにどうやらありそうだ。

ひとつ一つ、じっくり・ゆっくりとやっていくこと

目標に向かう過程において、目標を達成したい願望が強ければ強いほど急いでしまう…
春の甲子園が始まっているが、全国大会優勝という目標を設定し、チームを導いているが、チームの水準を引き上げようとつい行き過ぎた指導をしてしまうことが起こりえる。
これまでいくつもの学校で起きた事件の数々が物語っている…

タイトルにもあるように、ひとつ一つ、じっくり・ゆっくりとやっていくことが答えだ。
もちろん、任期があり、短時間の中で結果を求められる厳しい世界であるがゆえ、大概は急ぐだろう…
しかし、何事も飛躍はない。
一度では困難極まりない。
段階を踏まなければならない。

同じことを3度4度指摘しても変わらない選手がいても、5度6度説明する忍耐が必要な時もある。
消化力が乏しい選手がいても、時間をかけて具体的に一つずつ手ほどきしてあげなければならない時もある。
そのようにじっくりと指導した選手は成長した後が強い。

私の好きな箴言の一句を紹介する。
急いで得た富は減る、少しずつたくわえる者はそれを増すことができる。(箴言13章11節)

富だけでなく、全ての物事がこのようにこうだと思う。
ひとつ一つ、じっくり・ゆっくりとやって得たものは簡単には奪われない。

選手への期待が大きいあまり、指導者が急ぐようなことがあってはいけない。
いつもひとつ一つ、じっくり・ゆっくりと教えながら選手の成長を忍耐強く見守ることのできる指導者になりたいと思う。

分別・判断

今日は日曜日、主日礼拝を捧げた。
今日の御言葉は「分別の知恵」という主題で先生が伝えてくださった。

人は生きていく中で様々に分別し、判断しながら生きていく。
こと野球に関しも同様。
分別し、判断する場面があまりにも多い。

最近よく練習するプレーが1アウト・ランナー2塁。
ショート・セカンドの頭上を越えるか越えないかの際どい打球に対してスタートを切るか切らないかの判断が非常に難しい。
落ちると思ってスタートを切ったら捕られてダブルプレー…
捕ると思って戻ったら捕ることができない、進塁できず…

例をあげればキリがないが、これらの分別・判断は何度も反復練習を繰り返すと上手くできるようになる。
本当に重要な試合場面で正確かつ迅速な判断をすることができるように練習を繰り返すのだが、人生も同じではないだろうか。
常日頃から物事の良し悪しを意識して分別し、するかしないかの判断を正確に素早く行なう訓練をしておけば、重要な案件で成功することができると思う。

また、分別・判断に欠かせないことは知識だ。
その分野において豊富な知識を持っていれば容易く分別・判断をすることが可能になる。
例えば、この食品は健康に良いのかどうか、食べるべきかどうかの分別・判断は食品に関する知識を豊富に持っていれば正確かつ迅速にすることができる。
野球においても、様々な生活においても、知識を豊富に蓄える努力が必要だろう。
特に人生については、やはり、御言葉を聞くことで人生について知ることが必要になる。

分別・判断によって成功・失敗が左右されると言っても過言ではない。
今週の御言葉をきっかけにして、一層より勝った分別・判断ができるように努力していきたいと思う。