今日、とあるプロ野球選手と遊撃手のスローイングの方法について議論をした。
彼は肘を肩よりも上にあげて弓を引くように手肘を引いてスローイング(以下、スローイング①)するスタイルだったがもう少しコンパクトにテイクバックを取って肘もそれほど高く上げずにスローイング(以下、スローイング②)してはどうかとアドバイスをもらったとのことだった。
スローイングは速さと正確性の相反性を克服していく作業に加え、受け手が捕球しやすいボールの回転を意識しないといけないと思う。
彼はスローイング②を試してみたところ、肘を引かない分だけ速いボールを投げることはできないが、動作自体が速くなるに加えて正確性とボールの回転は良くなった気がするとの感想だった。
ただし、スローイング①を全く使わないというわけではなく、三遊間の深いボールを処理して送球する場合には必要だと思うとのことだった。
私は彼に何かアドバイスを送れるような水準ではないが、スローイングを考察するために役立てられる材料を提供することはできると思い、海外の選手の映像資料を提供した。
スローイングをどうしたらよいかという結論を出すというよりかは、自分に合ったモノを分別できるようにするのがコーチの役割ではないか、と思った。
彼の良いところは一度試してみるという精神だ。
自分に合うモノかどうかは、服を買う時に試着するように、一度試しにやってみたら良い。
トライ&エラーの繰り返しの過程で自分にピッタリ合うモノが見えてくるからだ。
「分別の知恵」は一度試してみるというところにどうやらありそうだ。