練習試合を重ねる中で見えてきた課題

練習試合を重ねる中で見えてきた課題がある。
それは、チームとしてのまとまり・連携の部分だ。

各選手の「打つ、捕る、投げる、走る」の部分は冬の練習の中で十分にレベルアップを図ってきた。
もちろん、各選手の能力・技術の向上にはいつ何時も取り組まなければならないが、それ以上に今後はチームプレーに注力しなければならないと思った。

野球はチームスポーツなのだが、正直、個人の力量によるところが多い。
打席に立てば誰も助けの手を差し出すことはできない。
マウンドに上がれば誰かが代わりに投げることはできない。

しかし、ことサインプレーに関してはチームとしての機能が有無を言う。
ナインの理解と呼吸を合わせることが非常に重要だ。
選手各々の意識自体をチームプレーに傾け、サインプレーを入念に確認しなければならないと感じた。
サインのみならず、チーム内での取り決め事も事細かく確認する必要があるだろう。

ここで、非常に難しいことは皆を一つにまとめるということだ。
性格も違う、考えも思考回路もそれぞれ違う…
そんな選手を一つにまとめなければならないため、簡単な作業ではない…

先生は「対話」という手段の重要性を教えてくださった。
対話で絶えず意思疎通することで互いの距離を埋めていかなければならない。
呼吸がぴったり合う段階まで到達してこそ、完成するのがサインプレーだと思う。

選手間、監督・コーチを含めスタッフ間が一つにまとまれるように対話の努力をしていきたい。

ぼーっとしているとボールが2つに見える

ぼーっとしていると、焦点が合わず、物体が2つに見えることがある。
野球をしている時にもぼーっとすればボールは2つに見えてしまい、良いパフォーマンスをすることができない。

ぼーっとするという状態は、すなわち、集中していない状態だ。
先生は運動をするときには「精神一統」しなければならないと教えてくださった。
どれだけ気を引き締め、集中し、精神を一つに集めることができるかによってパフォーマンスが完全に変わってくる。

小中学生の選手たちの中には集中力が欠如している選手がいる…
何か説明をする時に違う所を見ていたり、練習している途中でふざけたりする。

最近、選手たちに対してしきりに質問するようにしている。
説明し終えた後に「説明してみなさい」と理解できているか確認するようにしている。
そうすることで説明をしっかり聞くようになり、結果的に集中することができるようになってくる。
続けて集中することができるように促し、訓練している。

世界大会を複数回制覇した伝統あるチームの監督と以前話をした内容を思い出した。
試合は1時間30分から2時間ほどあるが、その間集中を切らさずに戦えるかどうかが勝敗を大きく左右する、と。
1時間30分から2時間という長時間、一つのことに集中し続けることは大人でも難しいと思う。
しかし、長時間集中できるようにトレーニングすれば小中学生だとしても可能だ。

ぼーっとしているとボールが2つに見えるというタイトルで書いたが、ぼーっとする時間をなくし、精神一統、集中状態を絶えず作れるかどうかがチームの運命を左右すると言っても過言ではない。
選手たちが長時間集中することができるように今後も指導していきたい。

たゆまず、粘り強く、勤勉に

韓国語の単語の中に「꾸준히(ックジューニ)」という単語がある。
日本語に訳すならば、タイトルにもあるように、「たゆまず、粘り強く、勤勉に」といったような意味を持つ単語だ。

先日、法人設立のプロとお話する機会をいただいた。
その際、誰でも最初は意気込んでスタートするが、結局、꾸준히(たゆまず、粘り強く、勤勉に)運営ができなくて団体名だけが形式的に残る場合が多いという話を聞いた。

「ローマは一日にして成らず」ということわざもあるが、何事も꾸준히(たゆまず、粘り強く、勤勉に)できるか否かが成功・失敗の分かれ道になると思う。

 

꾸준히(たゆまず、粘り強く、勤勉に)するということは言葉では簡単に言える。
しかし実際には、꾸준히(たゆまず、粘り強く、勤勉に)することは決して簡単なことではない。
毎日毎日野球の練習をすることも同様だ。
一念発起して「さあ、やろう!」と言ってもなかなか長続きしない。

先生は「良いことは習慣にしてしまいなさい」と教えてくださった!
꾸준히(たゆまず、粘り強く、勤勉に)する習慣をつければ人生恐いものなしと言っても過言ではないだろう。

小中学生の選手たちは習慣作りの過程にある。
指導者は꾸준히(たゆまず、粘り強く、勤勉に)教えていかなければならない、と戒めている。

 

私は何か派手なことやカリスマ的なことができるわけではない。
しかし、人並のことだったとしても、人並外れて꾸준히(たゆまず、粘り強く、勤勉に)することはできる!と、先生から学ぶようになった後、胸を張り、自信を持って言える。
この꾸준히(たゆまず、粘り強く、勤勉に)する気質を持って、今後も練習に励んでいきたいと思う。
選手たちにも野球を通して꾸준히(たゆまず、粘り強く、勤勉に)する気質が養われることを願って。