プロ野球のすべての試合日程が終了すると同時に、
私たちのチームの試合日程もすべて終了した。
今年も様々なスリル溢れる試合をこなしたが、
10月半ばに行なわれた全国大会は、
その総決算とも言える試合・大会の展開で、
記憶・記録に残るモノであった。
その全国大会では“優勝”し、
昨年に引き続く優勝で“2連覇”を達成した!
大会が始まる週の主日、
「聖霊様の導かれる通りに行ないさない」という主題で先生は御言葉を伝えてくださった。
この御言葉を聞いた私は、
試合中にはひたすら聖霊様を呼び求めながらコーチをした。
特に選手に指示を出す時には、
「聖霊様が導いてください」と切実に祈り、
作戦指示を出してきた。
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順調にベスト8まで勝ち進んだ。
実力が均衡するチームとの一戦。
ものすごい緊迫した雰囲気で試合が進行する中、
なんとか先制点をもぎ取って1-0で最終回を迎える。
勝利まで残りアウトカウント3つ。
守り切ればベスト4進出。
しかし、フォアボール2つと送りバントで
1アウト2・3塁の一打同点・サヨナラのピンチを招いてしまう。
ここで相手はバントをしてきた。
バントはキャッチャーの前に転がる。
キャッチャーはバント処理をして一塁に送球しようとしたその瞬間だった。
ランナーがスタートを切ってきた。
瞬間「やられたな!」と思ったのだが、
キャッチャーが一塁への送球フェイクをして三塁ランナーを刺した!
キャッチャーが機転を利かせたプレーで、
いや、聖霊様がその瞬間の強力な感動で導いてくださったプレーで
何とか同点のピンチを一時しのいだ。
残すところアウトカウント1つ。
しかし、なおも2アウト2・3塁の一打同点・サヨナラのピンチ。
私はリスクの少ない作戦(同点・サヨナラのランナーを背負うこの場面はパスボールのない、安全なアウトコース低めのストレートで打ち損じを狙う作戦)を考え、
そのように配球指示を出す。
初球・ストレートでストライク。
2球目・ストレートでボール。
カウントは1-1となった。
続けて聖霊様を呼んでいると、瞬間、「カーブだ」という感動が来た。
私の考えでは「いや~ここでカーブか~結構リスクあるよな~」と思いながらも、
その感動を信じて「カーブ」を要求した。
結果・・・
打者はカーブをひっかけてサードゴロ。
見事先制した1点を守り抜いた!
ハレルヤ!
「人間の考えと神の考えは違う」という聖句が思い浮かんだ。
(あのとき安全策を取っていたら打たれていたかもしれない…)
~~
さて、優勝まで残すところ準決・決勝の2試合となった。
この大会期間中に先生は私にヒトコトのコーチをしてくださった。
それは「叱るよりも、ほめることだ。」
私は試合中に選手に向かってよくこのポーズを取る。
特に投手に対してはストライクであろうがボールであろうが、
自信を持ってよく腕を振って投げているときには「ナイスボール」と言ってほめるようにしている。
タイトルには『選手の能力を最大限に引き出すための方法』とあるが、
まさにこの先生のコーチ「叱るよりも、ほめることだ。」のことだ!!
準決・決勝まではチーム全体として全然打てず、
チーム打率は2割を切っていた。
叱って気を引き締めさせる指導も可能だったが、
試合後のミーティングでは改善点を少し指摘するだけにとどめた。
その結果、準決・決勝では9得点ずつあげ、
相手に大差をつけて勝つことができたのだった!
投手陣はというと、
ほめる指導を実践したことが功を奏して、
大会を通じての平均防御率が1点台だった!!
聖霊様が導いてくださったのはもちろんのこと、
先生の「叱るよりも、ほめることだ」というコーチによって
選手たちの持っている能力を最大限発揮でき、
優勝という結果につながったことを確信する。
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「叱るよりも、ほめること」は簡単なことではない。
叱ることがすべていけないと全否定するつもりもない。
しかし、指導者の皆さんに考えていただきたいことは、
自分が選手だったときのこと。
先生は「オタマジャクシの時のことを忘れるな」とおっしゃった。
成長した今の自分の視点ではなく、
成長する前の自分の視点で選手を見てみると、
接し方・指導の仕方が変わってくるのではないかと思う。
お子さんを育てる親御さんも同じ。
自分が赤ちゃんだったとき、何ができただろうか?
私も一児の父親として我が子を見ながらそのように考えて接するようにしている。
私も指導者としてまだまだ未熟だが、
日々、選手と向き合いながら、どういう指導が選手にとって一番良い指導なのかを追及・研究し続けたい。