試合に出発する時刻を過ぎて…

「まだか、まだか、、、」

 

出発時間になっても来ない選手…

監督は苛立つ心を抑えて
みなに教育を始めた

 

一人が遅れることによってチーム全体が遅れる
遅れることで試合開始前のウォーミングの時間を十分に取ることが出来なくなってしまう
自分の損、チーム全体の損だ

ある選手がウォーミングアップ不足で全力投球をして肩を故障
その後6ヶ月間戦線離脱を余儀無くされたんだ
分かるか?

「時間を守れ」と普段から言っているではないか?
結局普段から遅れるから、大事な試合の時にも同じように遅れてくる
平素の行いの通りだ
分かるか?

 

未熟な選手たちには
ひとつ一つ教えていかないといけない

そして
教えて終わるのではなく
行なえるようにしないといけない

だから
気が引き締まるように雷が落ちたような声を出すこともあるし
そこまで言わなくてもと思うくらいに厳しくすることもある

しかしそれも全部選手のためを思ってのことだ

 

そうしながら
選手を、チームを作っていく

 

「心を鬼にして」と言うが
心の中には本当にその選手の成長を願う思いがあるからこそ
そのようにするのだ

 

結局、この日、10分遅れで出発をした

幸いにも交通状況が良く
到着予定時間通りに到着出来たので良かったが…

 

試合前の出来事(2018/07/26)

ポール直撃弾から得た大きな教訓

「ガーーーン」

鐘のような「低い音」
球場内に鳴り響いたのは
1回裏だった

1番が凡退し、
続く2番

カウントは1-1だった

内角一杯
肩口から落ちてきたカーブを
うまく捉えた

綺麗な放物線を描いた打球は
レフト方向へ

放物線を描く打球に
球場内の全ての視線が集まった

 

切れるのか
切れないのか

一方の期待には応える「音」であり
他方の期待には反する「音」だった

球場内に鳴り響いた低い「その音」と共に
審判が手を頭上で大きく回した

 

見事な「ホームラン」だった

 

みなの目が覚める「音」ともなった

試合の流れが
わがチームに傾いた

 

ホームランを放った彼は
前々回の試合で4三振…
前回の試合で2三振をしていた…

 

何かが見えた

 

彼自身としては自分のスランプの
チームとしてはこの試合の突破口となったひと振り

 

 

何か物事を成し遂げようとするとき
平凡にはいかない

なかなか進まないことがあるし
行き詰まることがある

そんな時に
その状況を突破する「何か」が必要だ

突破口を見出だすと言うが
突破口を見出だす人は
(何か知識が豊富だとか
そういう言うこともあるかもしれないが)
その思考・精神・信念
他の人とは違うと思う

「何としても成し遂げる」
「必ず成し遂げる」

そういった思考・精神・信念ではないだろうか

 

彼は口にはしないものの
不振が続いた時間は
本当に悔しそうにしていた

おそらく心の中で
「必ず打ってやるぞ!」
打てない度に言い聞かせていたのだろうと思う

 

何か物事を成し遂げようとするとき
困難や逆境に直面したとき
「必ず成し遂げてやるんだ!」と
そういう気概を持って生きたい

 

コーチの私にとっても
目の覚める「音」だった

 

試合を回想して(2018/07/24)