アクティブレスト~連休中の過ごし方~

アクティブレストという言葉を聞いたことがあるだろうか?

日本語では積極的休養と訳されるが、
「休む」という場合に何もせずにただ横になって休むのではなく、
身体を適度に動かして疲労回復を促すことを言う。

アスリートにとって、練習をすること、食事をすること、休むことの3つがとても重要となる。
どのような練習をするのか、どのような食事をするのか、悩み、考え、より良くしようと努力する人たちは多いと思う。
しかし、どのように休むかについて、どれくらい考え、研究しているだろうか?

何も考えずにただ休みだからと言って休んでしまえば、
感覚を取り戻すために多くの時間が必要になることを多くの人たちは経験済だろう…
休まず勤勉に努力してオーバーワークになった経験も多くあるだろう…

 

どう休んだらよいのか?
我がチームの例を紹介したい。

我がチームでは宿題として連休中に毎日欠かさずすべきメニュー3つを選手たちに課した。

1、シャドウピッチング100回
2、素振り100回
3、縄跳び1000回
(対象は小学生)

昨日、5連休明けの練習を迎えたのだが、
その練習の様子はどうだったか…

驚くことに選手たちの動きは全く鈍っていなかった!
皆、熱心に宿題に取り組んだのだと思われる。

3つのメニューを消化するのに1時間弱あれば十分。
一日1時間程度の自主練習ならばアクティブレストと言えると思うが、
その効果をものすごく実感した。(文章では伝えるのに限界があるが…)

休む時、どう過ごすのかについて、選手たちに完全に任せてしまうことも出来る。
しかし、ノルマを課して選手を管理することも重要だと私個人的には思う。

アクティブレストという言葉も知らない高校時代、1週間の連休明けに全くボールが手につかず、ストライクが入らなかったことを思い出す。
全く何もしなかった訳ではないが、毎日毎日積み上げて来たモノ・その感覚は、計画性のない休息によって消えてしまった…

そんな苦い経験を選手たちにはしてほしくない、というのが本心だ…

 

連休ではないにしても1日、2日の休日をどのように過ごしたらよいか分からない選手も多いかと思う。

仮に、試合が重り疲労困憊だと感じるような場合であったとしても、
最低限ランニングだけをするのとしないのとでは疲れのとれ具合が全く違う。

(もちろんオーバーワークならば何もせずに完全休養が必要となるのでケースバイケースだが…)

自分自身に合った休み方を模索し自分のパフォーマンスの維持向上に努めてほしい。

走・攻・守の3拍子が揃うように、練習・食事・休養の3拍子を揃えていくことを願う。

連休に綴る

韓国では旧暦に従い、連休を迎えた。
私は家族と共に山地のホテルに滞在した。

 

明け方、小雨によって山には霧がかかっていた。
幻想的な、絵になる風景だった。

山は青々としており、まだまだ秋の訪れを感じさせない景色だったが、
気温は少し肌寒く、冬の知らせを告げるかのようだった…

よくよく見てみると、山が青々としているのは、
まだ紅葉を迎えていないというだけの理由ではなく、常緑樹だからではないか!!

 

年中青々としており、その変わらない姿が好きだという先生の心情がしみじみと感じられた…

 

時代は移り変わっていく…
コロナによってさらに急速に変化を迫られているこの世の中…

しかし、「いつどんな時でも変わらない」という安堵感を求めるのが人の心理であろう…
そんな安堵感を得られれば間違いなく不安な心は平安になっていくだろう…

中秋節(日本でいうお盆)のような連休には故郷を訪ねる人たちが多い。
結婚して家を離れたとしても、いつになっても、変わらずに帰ることのできる“場”があるというはどれほど幸せなことだろうか…
そのような“場”を作っていけたらどれほど良いだろうか…

ホテルの窓から霧のかかった山を眺めながら綴った。

コロナと共に生きる野球人

コロナが世界中に蔓延する今この時、
本当に「苦しい」ひと時を過ごしている…

雨の日も、風の日も、コロナだって関係ない、
毎日毎日汗を流し、努力し、また努力し、また努力する野球人のもがきを徒然なるままに綴る…

試合という場が無いということがどれほど苦しいか…
コロナという病を恨むわけにもいかない…

コロナに加え、豪雨が襲った…
河川は増水し、河川敷にあったグランドの土は流され流木と石だけが残った…

暗礁に乗り上げるとはこういうことを言うのだろう…

しかし、それでも歩みは止めなかった!
ひたすら練習を続けた!

ついに、8月、今年初めての大会を迎えた。
選手、指導者、そして父兄一同が待ちに待った大会だった。

選手がユニフォームを来て元気に野球をする姿に感動して涙する方もいらっしゃった。
私も感無量で隠れて目を擦った。

我がチームは2連勝してベスト8に進出した。
雨天延期の関係で大会の日程は過密になり、3日連続の試合となった。

試合会場までの道のりは片道2時間…
連日の長時間の移動で身体には疲労が蓄積していたが、
熱く白球を追い求める我々の精神には何の障害にもならない。
夢を求め、毎日努力する者の前に立ちはだかる試練は時に残酷であるが、
その試練が忍耐を生むという聖書の言葉の通り、
‘その’試練によって選手たちはもちろん、指導者の私も強くなっているのを感じた。

実力が拮抗するベスト8の試合は乱打戦だった。
先制したが逆転を許し、逆転し返したのだが、また逆転を許し…結果的には7ー8…
規定試合時間超過によって最終回が無くなり、サヨナラ負けを喫した…

監督は声を枯らして選手に指示を送った…
選手も持てる限りの力を出しきった…
しかし、あと一歩、及ばなかった…

この期間、苦しい思いをしながら悟ったことが本当に多かった。
(悟るとははっきりと分かるということ)

日常の中で当たり前のように目の前にあるモノは決して当たり前のモノではなく、
その一つひとつがとーっても貴重でかけがえのないモノだということ…

無くなってからその価値に気付いては絶対にいけない。

野球を思う存分できる環境があること。
その前に自分自身の命があること。
毎日身の回りのことを何も言わずにしてくれる妻の存在。
元気に走り回る我が子の存在…

多くのことを感じ、考え、記録として残す