優勝を通して確信するようになった信念~もがきが傑作品を生む~

衣食住に不自由しない時代であったとしても

ある目的を成し遂げるまでには

多くの困難に立ち向かうことになる

 

我々のチームもそうだった

全国大会で優勝するまでに

多くの困難を経験した

 

チームが始まって以来

練習する場所を探しまわった

河川敷にあるサッカー場に

ネットだけを立てておいて

簡易野球場として練習する日々が続いた

(今現在もそうだ)

 

ある人は言った

「こんな場所でどうやって
野球をすることができるのか?」

 

またある人は言った

「ひと昔前よりも劣った環境で
野球をさせているのではないのか?」

 

良い環境・野球場をうらやましくも思ったが

師の言葉が考えに浮かんだ

 

環境に左右されるな

人は作り方次第だ

やらなければできないし
やればできる

その言葉をもってもがいた

本当に血の涙が滲む努力だった

 

——

 

チームが始まって3年半

ついに全国大会準優勝を成し遂げた!

 

全国大会優勝まであと一歩

 

しかし

ここで限界にぶつかった

 

全国大会が開催されるたびに勝ち上がるも

準優勝、3位、準優勝、3位という結果の山..

 

そんな中

こんな考えがしきりに浮かんだ

「やはり人は環境が重要なんだろうなぁ
良い野球場ひとつでもあったらなぁ」

他のチームの野球場をうらやましく眺めた

「環境が問題ではないと思うけれども
実際のところは…」

考えが深くなった

 

 

そんな時

師の一言から力を受けるようになった!

準優勝は優勝の条件になる

 

今までやってきたことを信じて

ここでもっと力を出そう!

 

その決心は天まで届いたようだった

 

——

 

過ぎし2018年10月9日

韓国の歴史上大きな意味を持つハングルの日は

チームとしても大きな意味を持つ日になった

 

全国大会初優勝

 

困難な環境を克服した結果

大きな実を結んだのだった

 

石の上にも3年
~ついに成し遂げた全国大会での優勝~

 

この結果を得て後

信念は確信へと変わった

 

環境に左右されるな

人は作り方次第だ

やらなければできない
やればできる

最後に師の一言

もがきは傑作品を生む

【教訓】指導者として安全を第一に

一昨日の練習中の出来事だが
ある選手の側頭部にボールが直撃する事故が起こった

シートバッティング開始直前
「ボールバック」のコール直後に悲劇は起こった

突然倒れ込んだある選手…
一瞬の脇見の間にボールが当たったのだった

 

指導者として
一番神経を使わないといけない安全
防がないといけない事故

 

日頃から十二分に教育はしてきたし
注意散漫では無かった

 

しかし
ほんの一瞬の気の緩み・隙があったのだ

幸い
病院に直行した選手の脳に異常は無かった

不幸中の幸いとはこのことか…

 

本当に気を引き締めなければならないと
大きなショックを受けた

 

優勝をして
チームとしてもどこか気が抜けていたのかもしれない…

 

剣道には「残心」といって
相手を打った後に再び相手を見て構える動きがある

何か物事を成し遂げた後の
心得・精神の在り方だと思う

 

大きなものを成し遂げた今
チームもそうだし指導者としても
もう人段階上に上る時が来たようだ

石の上にも3年~ついに成し遂げた全国大会での優勝~

「石の上にも3年」という

この言葉は’文字通り’に
「石の上に3年いなさい」ということではない

じっとしていたら
成されることは何もない

ある環境の中で3年間もがいてみること

高校3年間
命懸けで白球を追いかけたことのある人は
実感が湧くのではないだろうか

レギュラーになれたなれなかった
甲子園に出られた出れなかった
そういった結果的なことではなく
野球というものが一体どういうものか
その分野についての道を
少しは知ることができたはずだ

個人的な話になるが
今年、私は韓国に来て3年という歳月を迎えようとしている
野球の指導者になって3年が経とうともしている

石の上にも3年」という言葉のように
3年という長い月日が経過する節目の年だ

 

そんな年に大きな収穫を得た
先日行なわれた全国大会で優勝することができたのだ!

 

結果が出たことはもちろん嬉しかった

 

でもそれ以上に嬉しかったこと

 

それは努力した分だけの実が実ったということだ

 

選手たちが本当によくやった
しんどくても休まず練習に出て来た
雨の日も欠かさずに練習した

何事も続けることが本当に難しいが
続けて続けて練習を重ねてきた

でも過程は本当に苦しかった
もがき」という以外の言葉はない

準優勝を3度も経験した

あと一勝。

あと一勝が本当に遠かった

 

私は優勝後にコーチとしてこのようにコメントをした

努力した分だけ何かうまくいかないといけないのに…
今まで私が韓国に来て2年半ほど経ったけれども本当に熱心にやってきたんです。
でも、準優勝、準優勝、、、
そうだから、本当にもどかしかったんです。
監督はもっともどかしかったと思います。

今日は心を空けました。
監督が試合前に「普段やっている通りにやろう」とおっしゃったんですけれども、本当にその言葉の通りでした。

最初はうまくいかないんじゃないかと思うことも、「やればできる」と、今日子どもたちに伝えました。
「やればできる」と。

これからも、何か成し遂げたい時には、心を決めて「やればできる」と考えてやっていきたいと思います。

 

3年前は全国大会で優勝することには程遠かった

 

けれども
「やればできる」という精神が
ついに成し遂げてしまった

 

石の上にも3年

 

3年というのはもちろん象徴的な数字ではあるが
「やればできる」の精神でみなさんも様々に挑戦してほしいと思う

2018/10/9

 

 

 

~番外編~

韓国はこの日が祝日だった
「ハングルを作った日」を記念した日

昔、セジョンという王がいて、
その王がハングルを作った
世界には数多くの言語があるが、
その言語を誰が作ったのか、
記録が残っているのはハングルだけなのだとか

(詳しくは皆様にお調べいただけたら…)

ちなみにセジョン王は1万ウォン札に描かれている
1万ウォン札には月と太陽、そして5つの山が描かれている
太陽は王、月は王妃、5つの山は東西南北+真ん中を意味し、
王と王妃がこの地を治めることを意味する
また、この絵は王が生活する空間だけにしか飾ることが許されなかったそう

(豆知識はこのあたりで…)

文字を作ることに挑戦したセジョン王も
きっと「やればできる」という精神で取り組んだのだろうと推測する

 

しかし、文字を作るのに一体何年かかったのだろうか…

 

石の上にも3年?か…