ポール直撃弾から得た大きな教訓

「ガーーーン」

鐘のような「低い音」
球場内に鳴り響いたのは
1回裏だった

1番が凡退し、
続く2番

カウントは1-1だった

内角一杯
肩口から落ちてきたカーブを
うまく捉えた

綺麗な放物線を描いた打球は
レフト方向へ

放物線を描く打球に
球場内の全ての視線が集まった

 

切れるのか
切れないのか

一方の期待には応える「音」であり
他方の期待には反する「音」だった

球場内に鳴り響いた低い「その音」と共に
審判が手を頭上で大きく回した

 

見事な「ホームラン」だった

 

みなの目が覚める「音」ともなった

試合の流れが
わがチームに傾いた

 

ホームランを放った彼は
前々回の試合で4三振…
前回の試合で2三振をしていた…

 

何かが見えた

 

彼自身としては自分のスランプの
チームとしてはこの試合の突破口となったひと振り

 

 

何か物事を成し遂げようとするとき
平凡にはいかない

なかなか進まないことがあるし
行き詰まることがある

そんな時に
その状況を突破する「何か」が必要だ

突破口を見出だすと言うが
突破口を見出だす人は
(何か知識が豊富だとか
そういう言うこともあるかもしれないが)
その思考・精神・信念
他の人とは違うと思う

「何としても成し遂げる」
「必ず成し遂げる」

そういった思考・精神・信念ではないだろうか

 

彼は口にはしないものの
不振が続いた時間は
本当に悔しそうにしていた

おそらく心の中で
「必ず打ってやるぞ!」
打てない度に言い聞かせていたのだろうと思う

 

何か物事を成し遂げようとするとき
困難や逆境に直面したとき
「必ず成し遂げてやるんだ!」と
そういう気概を持って生きたい

 

コーチの私にとっても
目の覚める「音」だった

 

試合を回想して(2018/07/24)

試合後に監督から来た「指導者」として躍動するためのメッセージ

勝った試合を通して得る教訓より
敗れた試合を通してより大きな教訓を得るものだ

 

指導者は「脈」をよく掴まないといけない

危機であれチャンスであれ
どのようにしたらその状況に打ち勝つことが出来るのか
たくさん悩んでみるのだ

 

監督・コーチの野球のスタイル、野球の哲学を
全ての選手たちが分かっていないといけない

そのことが
指導者が選手に教え、教育すべき部分だと思う

平素の練習の時に
結局、作らないといけない

 

お疲れだった

選手に共通認識を持たせることが本当に重要だと思う

「頭」になる人(監督・コーチ)の思い・哲学・価値観が
「体」になる人(選手)にしっかりと共有されていること

それはこのメッセージにもあるように
平素の練習で実行していく課題だ

試合後のバスの中で反省~勝敗を分ける精神的な部分のこと~

0-0の均衡が破れたのは
4回だった

2-1という
有利なカウントから
甘く入った勝負球を捉えられ
先制を許した

どっこいどっこいのチーム相手に
うちの監督は中盤がカギだとおっしゃっていたが
その言葉が試合後に脳裏を駆け巡った

蓋を開けてみれば5-0…

 

先制を許したプレーひとつが
結局、決勝点・命取りとなったのだった

 

先生はいつもおっしゃる
「気を引き締めなさい」と

ここぞという勝負どころでは
その言葉の実戦が明暗を分ける

明らかな実力差があった訳ではない
結局精神的な部分でボロが出たのだった

 

「勝負どころでは一層気を引き締めよう」と
選手に激励を送りながら
自分に対しても自問自答した

サインを出す自分も
もう少し気を引き締めて
慎重な選択をしたら良かったのではないか…

 

後悔した
後悔は後でする
本当にその通りだ

 

精神の鍛練はどうしたらうまくいくのか?
本当に悩ましい

たくさん経験を積むしかないのかもしれないとも思う
気を引き締められなかったことで失敗をしたらば
次は気を引き締めようと分かるからだ

技術的な指導はもちろんのこと
どうやったら精神的な面を伸ばしてあげられるのか
今後の大きな指導テーマだ

気を引き締めることができず
気を緩めたその瞬間にやられる
悔しい思いを二度としないように

試合後のバスの中で